2020 December

 

 
 
 
12月に入ると早速クリスマスグッズをテーブルに。例年なら大きなクリスマスツリーとリースを飾るリビングも今年は小さなデコレーションだけ。テディベアにはサンタの帽子をかぶせ、スノーマンを並べる。友人から母への最後のプレゼントになったアドヴェントカレンダーをバックに小さな銀のツリーが揺れる。

 

 

   
 
 
パリから戻ると早速キッチンで買って来た様々なスパイスを小分けにする楽しい時間。カルダモンやクミンのスパイシーな匂いが立ち込め、おとぎ話に出て来る薬草のお店のおばあさんにでもなった気分。

 

 

 
 
パリではセーヌ川を越えルーブル宮のガラスのピラミッドまでジョギングする朝のルーティンも、東京では銀杏並木が美しい公園に。ロックダウンで人の居ないパリは走るにも気合が必要だったけれど、子供が遊ぶ近所の公園は和やかで楽しい。眩しい朝陽に鮮やかな銀杏の黄色、真っ青な空が清々しい日本の朝。

 

 

 
 
 
月初めのルーティンを設定してもなかなか実行できなかった例年、今年はコロナで移動が大幅に減ったせいかサクサクと進みとても嬉しい。どんな事も「溜めない」が鉄則と解ってはいるけれど・・・。溜めなければ煩雑になることもなくあっさり仕上げられる、ポートフォリオの整理も月初めの仕事。

 

 

 
 
年内に仕上げるべきサンプルの素材を決める。メッキや研磨から仕上がって来たパーツが果てしなく並ぶアトリエのテーブル、一つ一つ検品する気の遠くなるような作業が続く。

 

 

 
 
雑誌の撮影は既に2021年に入り、コロナ以降すっかり定着した「オンラインで打ち合わせ、合わせるジュエリーをチョイスして送る」システム。どこに何を送ったか?件数が増えると写真のリストが唯一の頼り。

 

 

 
 
 
コロナの外出自粛に始まり打ち合わせはオンライン、会食のもめっきり減り落ち着いてアトリエを整理するには格好のチャンスだった今年。ようやく出揃った過去30年間のポートフォリオを感慨深く眺める。

 

 

 
 
パリから戻りようやく自主隔離の2週間を終え初の外出。土曜日の朝は東京もガラガラ、パリのロックダウンを思い出す。普段は皇居ランで走る人も今は感染拡大急増で自粛しているのか、ここにも人は居ない・・・。

 

 

 
 
打ち合わせに来るたびに思わず写真を撮ってしまう汐留の景色。高層ビルと高速道路、環状線がクロスする立体的なビジュアル、青空に聳える高層ビルはパリとはまた違う美しさ。フランス人の友人がスマホ片手に感動していた姿を思い出す。

 

 

 
 
久しぶりに来るパレスホテル、ロビーはすっかりクリスマスの雰囲気。帰国後の自主隔離で街に出ない間にカレンダーは急速に進んでいた事を知り焦る。例年なら満席のクリスマスシーズンのカフェも感染拡大急増のニュースで人影はまばら、打ち合わせをする私達の声が響くほど静まり返ったカフェに驚く。

 

 

 
 
コロナの前はプールで泳いでいた朝、4月の緊急事態宣言以来バドミントンとランニングが毎朝のルーティンに。青空に美しく映える真っ赤な紅葉や鮮やかな黄色に染まった銀杏、移り行く季節を感じる事もなく慌ただしく暮らしていた事を反省するような新しい習慣。

 

 

   
 
 
今年はポートフォリオやブックも総整理、今までは出来事が多すぎて絶対時間が足りなかったのだ。今年はコロナで全てが一旦ストップ、「本当に大切な事は何か」を考えた貴重な時間でもあった。何よりも「溜めない」が全てのテーマ・・・。

 

 

 
 
12月に入って感染拡大が止まらない日本。会食はもちろん人混みを徹底して避けている私は移動も慎重、人が居ない時間を上手に選んで。それにしても誰も居ない新幹線のホーム、まるでロックダウン下のパリのよう。

 

 

 
 
長く続くコロナによる閉塞感とロックダウン下のパリでの緊張、そして膨大な仕事、様々にヘビーな日々が続きようやくゲレンデに辿り着く。暮れ初めた青空と真っ白な雪・・・、もちろんココでも人の居ない時間を慎重に選んで。

 

 

 
 
昨晩降った雪がうっすら残るベンチ、澄んだ空気と美しい青空、冷たい森の匂いの中ダウンに身を包み朝のコーヒー。久しぶりの軽井沢で遠くパリを想う朝・・・。

 

 

 
 
早朝の人の居ないゲレンデでひと滑り、午後は部屋に篭って書き仕事、と言う冬の軽井沢スタイル。静まり返った森の中、昨晩降った雪が朝陽に眩しく光る森林を滑り抜けると青空にそびえる浅間山が美しい。

 

 

 
 
部屋に篭ってひたすらPCに向かう午後、夕食を終えると早寝の私はさっさと消灯、そして再び夜明け前の書き仕事・・・、朝が本当に待ち遠しい。快晴の早朝、スキーのチューンナップを済ませ誰も居ないゲレンデへ。

 

 

 
 
ロックダウン下のパリでの緊張した日々と膨大な締め切りに疲れていたせいか、眩しい雪景色がいつになく嬉しい。抜けるような青空をバックに光るゲレンデ、木立の影が美しくいつまでも滑っていたい。

 

 

 
 
 
12月も半ばを過ぎると何故か気忙しい。クリスマスカードが一段落した後はいよいよ年賀状、今年はコロナの影響で様々な集まりが次々にキャンセルやオンラインになり新しい名刺の数も例年に比べて極端に少ない。出会いの少なかった今年を振り返り、2021年が豊かな年でありますようにと願わずにはいられない

 

 

 
 

クリスマスパーティーも忘年会も殆どがキャンセルの今年、その時間をキッチンに充て常備菜を作る。「マリナード・キュイ」はフランス語で火を通したマリネの事、熱くしたマリネ液に玉ねぎをさっとくぐらせ月桂樹の葉と黒胡椒、付け合わせにも便利な玉ねぎのマリネ。甘酸っぱい香りがキッチンに広がりすっかりリラックス。

 

 

 
 
 

恒例の我が家のクリスマスパーティーもコロナで中止、大きなツリーやリースも箱の中。テーブルに小さなコーナーを作ってささやかなクリスマスを楽しむ。少しずつ増えるクリスマスカードがいつになく嬉しい。

 

 

   
 
 

収まる気配もないコロナ禍が続く中、時間をずらすことで回避できる移動の混雑など出来る限り「人混みを避ける」努力をしたいもの。回送車かと思うような車内に驚きつつ軽井沢へ。現代アートのインスタレーションのようなシュールな新幹線。

 

 

 
 
 

私にとっては朝晩のジョギングのようなスキー、まずは朝のひと滑り。早朝の誰も居ない静かなゲレンデに眩しく光る真っ白な雪に木立の影が揺れる。

 

 

 
 
 

一日篭っての書き仕事も一段落、再び夕方のゲレンデへ、そして再び誰も居ない。夕暮れの空に山々のシルエットが浮かび上がり大きな太陽が沈んでいく幻想的な美しさ、
私の滑る音だけがこだまする・・・。

 

 

 
 
 

快晴が続く軽井沢、薄く積もった雪に朝陽が反射して眩しい光が差し込む部屋で夜明けと共に書き仕事に励む。今年はコロナの影響で打ち合わせもオンライン、延々とPCの前に座っていたような気がする。

 

 

 
 

午後には東京に戻るのでその前にひと滑り、今シーズン初めての頂上へ。山々の連なる影絵のようなシルエットと遠くに浮かぶ不思議な雲、壮大な景色に包まれて滑るのもスキーの醍醐味。

 

 

 
 
 

今年はコロナの影響で恒例の我が家のクリスマスパーティーも中止、様々なイベントも殆ど中止で静かなクリスマス。イヴと言っても平日な上、明日の25日が仕事納めとあって慌ただしい。久しぶりにシャンパンを空けて束の間のクリスマスディナーを楽しむ。

 

 

 
 

いよいよ仕事納めの今日、アトリエはまだまだ佳境でも世の中は年末なのだと実感する。それにしても人の居ない表参道、路面店にも空き店舗が増えコロナの影響の大きさを物語っているよう。大きなクリスマスツリーが風に揺れ何とも切ない。

 

 

 
 

全く人の居ない表参道ヒルズを抜け次の打ち合わせに急ぐ。全館に流れるクリスマスソング、真っ赤なカーペットに並ぶゴージャスなクリスマスツリー・・・・。今年を象徴するような虚しいクリスマス、コロナの終息を願わずにはいられない。

 

 

 
 

30年近くお世話になって来たトラベルエージェンシーのT氏、コロナ禍の渡仏となった今年は殆ど毎日のように情報交換をさせて頂いた。エージェントのお引越しの前にご挨拶に伺う。エールフランスの地図にはまだ「ソビエト」とあり時代を感じますね、とひとしきり。長いお付き合いに感謝する年の瀬。

 

 

 
 

銀座の街のクリスマスディスプレイも今晩で終わり、明日からはいよいよ新年に向けて動き出す。コロナ禍のクリスマス、名残り惜しむように美しいウィンドウを眺めて歩く。

 

 

 
 

なかなかアトリエから出るチャンスの無い今年、打ち合わせの合間についショッピングしてしまう。オンラインも良いけれど「現物を触って選ぶ楽しさ」はやはり格別、こんな普通の日常が早く戻って来ますように。美しいディスプレイに癒される。

 

 

 
 
 

打ち合わせを終えて外に出ると街は既に大掛かりなウィンドウ替えに・・・。各ショップが一斉に幕を下ろし作業に入る光景は何ともシュール。いよいよ年の瀬、新年に向けて街全体が舵を切る。

 

 

 
 
 

アドヴェントのカレンダーも今日まで、今年は早目に飾り付けをしたので25日まで充分に楽しんだ我が家のクリスマスディスプレイも今晩でおしまい。トナカイやサンタの帽子のテディベアもまた来年!静かなクリスマスディナー。

 

 

 
 
 

春の外出自粛期間からすっかりルーティンになった朝のランニングとバドミントン。早朝の街の清々しさと知らなかった小さなお店を見つける楽しさ、クリスマスが終わった途端にしめ縄や門松を売る臨時の出店、いよいよ年末が迫って来る。

 

 

 
 

例年はお客様が絶えない我が家の年末も今年は静か。久しぶりにリビングの棚をゆっくり大掃除、額縁を一つ一つ丁寧に拭き並べ替える。それぞれの写真を眺めつつ蘇る思い出、ハーブティーでほっと一息。こんな静かな年末も時には良いもの。

 

 

 
 
 

大掃除が終わるとそろそろお正月の準備、母の作品の中から干支や宝船など新年にふさわしいモチーフを選ぶ。桐箱に記された母の覚書きも懐かしく一緒に迎えた幾つものお正月を思い出す。

 

 

   
 
 

あと数日で投函しなければならない年賀状で溢れる事務所、今年は相当数メール配信の予定でもやはり手書きの方もまだまだ多数。「年賀」のはんこを押す作業もスピードアップ、年末の押し迫った気分も毎年の事。もう一息頑張らなくては・・・。

 

 

 
 

ようやく年賀状の投函も終了し無事に事務所も仕事納め、軽井沢に向かう。既に晦日とあって新幹線のホームも静か、帰省客も今年はコロナの影響で激減しているようで車内もガラガラ、感染リスクは低くともマスクに手洗いは欠かせない。

 

 

   
 
 

例年になく雪のない軽井沢、こちらも同じく大掃除とお正月の準備に忙しい。母の作品の中から来年の干支「丑」と宝船を選ぶ。赤べこは会津地方の郷土玩具、奇しくも疫病終息祈願の意味があるという。小さな門松と鏡餅のオブジェを飾りいよいよお正月を迎える気分に。

 

 

 
 

大掃除も無事に終了、夕方のゲレンデでひと滑りしようと出かけてみたらリフトの上で大雨に。雨の後は小雪、そして青空と目まぐるしく変わる山のお天気。ゴーグルに当たる大粒の雨が滑っているうちに凍り前が見えない。こんなコンディションでも滑る私のスキーフリークぶりもなかなかの気合。

 

 

 
 

昨晩降った雪がうっすら積もり外は相当寒いよう、ダウンに身を包み熱々のコーヒーマグを片手に雪のベンチへ。冷たい澄んだ空気の中、木から落ちる粉雪がキラキラと舞う眩しい朝。

 

 

 
 

とうとう大晦日の朝、今年もいよいよ終わると思うと感慨深い。快晴の早朝、雲一つない真っ青な澄んだ空に誰も居ない真っ白なゲレンデ。雪に映る木立の影が美しい・・・。

 

 

 
 

ようやく大掃除もお正月の飾りつけも終わり東京へ。今年はコロナの影響でお正月も各自、久しぶりに東京で過ごす。慎重に「混雑しない時間」を選んで行動して来たけれど・・・、人っ子一人居ない大晦日の新幹線、美しい夕暮れに珍しく富士山が見える。

 

 

   
 
 
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今年は久しぶりに我が家で迎える新年、紅白を見ながら年越し蕎麦を頂く。こんなクラシックな大晦日もたまには良いもの。年賀状のリストの最終確認などしながらゆく年くる年の除夜の鐘、もうすぐ2021年・・・。

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